専修寺住職 巖城孝明 より2024年新年のご挨拶を申し上げます

令和6年 巻頭言

住職 巖城孝明

むつかしことを やさしく やさしいことを 深く
深いことを おもしろく おもしろいことを まじめに

 謹んで新年のお喜びを申し上げます。
 昨年は春の宗祖親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年慶讃法要参拝をはじめコロナ禍の影響で小規模開催を余儀なくされた報恩講も従来通り、近隣ご住職のご参勤をいただき4年ぶりに賑々しく厳修出来ましたことは大きな慶びであります。
 また、夏のゴルフコンペ、パークゴルフ大会、5月に開催しました桜つづみの散策等々、行事を通してご門徒の方々との交流を深めることができました。ご理解とご協力に感謝申し上げます。
 私どもの真宗寺院には大きな願いが懸けられている。それは何処までも地域社会に開かれた聞法道場であり続けてほしいとの願いであります。お寺にお参りをしご本尊(阿弥陀如来)をお敬いする。そうすることによって我が身の事実に深く気づかせていただく。
 生涯熱心に聞法された浅田正作さんの「回心」という詩があります。

自分がかわいい ただそれだけのことで生きてきた
それが 深い悲しみになった時 違った世界が開かれてきた

 違った世界とは「自分がかわいい」という自我関心のみを自分だと思い込んでいた私が「我が身の事実」を知らされ懺悔する。仏法聴聞することを通して開かれてくる違った世界とは、今もっとも求められている共に生き合える世界ではないだろうか。