お釈迦様から親鸞聖人へ

お釈迦さま(釈迦如来・釈迦牟尼仏)と親鸞聖人との関係は?
お釈迦さまは今から2500年ほど前の4月8日にお生まれになったと考えられています。いっぽう親鸞聖人は鎌倉時代初期の1173年にお生まれになり1262年に90年間のご生涯を終えられました。お二人の間には1700年から1800年の年月の隔たりがあるのですが、、
念仏の教えを正しく伝え「ご自分のところにまで間違いのない念仏を伝えて下さった高僧がおられたからだと」七人の高僧の徳を親鸞聖人は讃えておられます。「正信偈」には、七高僧お一人お一人がどのようなお方であったのか、そして、どのような教えを後の世に伝えてくださっているのか、それを簡潔に述べられています

七高僧とはどんな人たち

・龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)150年-250年頃 弥生時代
・天親菩薩(てんじんぼさつ)400年頃-480年頃 古墳時代
・曇鸞大師(どんらんだいし)476年-542年頃 古墳時代
・道綽禅師(どうしゃくぜんじ)562年-645年 古墳時代末期~飛鳥時代
・善導大師(ぜんどうだいし)613年-681年 飛鳥時代
・源信僧都(げんじんそうず)942年-1017年 平安時代
・源空上人(げんくうしょうにん)1133年-1212年 平安時代~鎌倉時代初期
源空上人とは親鸞聖人が教えの師と仰いだ法然上人のことで、専修念仏の教えを説き浄土宗の開祖と仰がれたかたです
龍樹菩薩・天親菩薩はインド、曇鸞大師・道綽禅師・善導大師は中国、源信僧都・源空上人(法然上人)は日本のかたです

七高僧と親鸞聖人

親鸞聖人は正信偈のなかで七高僧について
いん西天さいてんろん/ちゅう日域じちいき高僧こうそう/顕大聖興けんだいしょうこうしょう/明如来本誓応みょうにょらいほんぜいおう

意訳および解説(東本願寺_真宗の教えより)
「印度・西天の論家、中夏(中国)・日域(日本)の高僧、大聖興世の正意を顕し、如来の本誓、機に応ぜることを明かす」
念仏の大切さを教えられた先人は何人もおられました。けれども親鸞聖人は、特にこの七人の方々が、「大聖」つまり釈尊が世にお出ましになられた本当のお心を顕らかにしてくださったのだと見ておられるのです。そしてまた、阿弥陀如来が起こされた誓願が、まさしく私たちのような邪見・憍慢の悪衆生を救うのにふさわしい誓願であることを、七高僧は明らかにしてくださっていると教えておられるのです
 <九州大谷短期大学長 古田和弘 氏>